2012年2月2日木曜日

ロイ


満十二歳のミニチュアダックス(男)を飼っています。
なぜだか、あまり世話をしない私にだけ大変よくなついています。
毎日、家に帰ると、私から離れません。
風呂やトイレの時も、ずっと前で待っています。
もちろん、寝るときは同じ布団で寝ています。

そんな「ロイ」が年末から体調が悪くなり、一時はもうダメかと覚悟しましたが、見事、無事に回復しました!



それでは、前回の続きをお話します。

【- 子孫に土地を残す3つの原則 -
 3つの原則でチェック 土地活用成功と失敗の事例】

開業後、試練の逆風が! 大家の提案で繁盛店へ復活

「貸してやってる」という大家気分は、今や時代遅れです。
 マンションであれ、店舗であれ、倉庫であれ、「いっしょに地域の人々に喜んでもらえる場所にしよう」という気持ちが、成功する土地活用には実は、とても重要なのです。

「デフレスパイラルで自分のことで精一杯。とてもほかの面倒までは・・・」そんな考えが成功する土地活用からあなたを遠ざけていると言ったら信じられますか。
 これからお伝えするのは、私が土地活用をお手伝いした方の実例です。

 地主さんの土地活用のご要望をお聞きし、地域の特徴、その土地の性格を調査の上、選んだ方法は郊外型焼肉店の誘致でした。ファミリー対象の気軽な雰囲気が特徴のそのお店は、想像通り来店の多い繁盛店となり、大家さんもテナントさんも、良いスタートが切れたとお思いでした。

 状況が変わったのは、オープンしてから2年ほどたってからのこと。
 新聞に狂牛病という言葉がはじめて登場したとき、地主さんは、まだ深刻には感じていませんでした。しかし海を越えた遠い国の話題にすぎなかったイギリスの不思議な病気は、瞬く間に世界中の問題となり、日本でも狂牛病に関するニュースが毎日取り上げられるようになりました。このあたりは、みなさんご承知の通りでしょう。連日のニュースに、さすがに大家さんも、自分の敷地に建つ焼肉店の経営に差し障りがないだろうかと、不安に思う気持ちが強まっていったそうです。
 そのころ焼肉店のオーナーは、やはり狂牛病問題による売上の激減に対応すべく、メニュー開発などあらゆる努力をしておられたと、あとから聞きました。しかし、不運は続くものです。実は、経営のダメ押しは、飲酒運転の規制強化だったそうです。長引く不況では消費に用心になっているところに、外食の気分を削ぐのに充分だったようで、多くの外食産業がこの時期、売上を減らしています。

 大家さんも、消費者のひとり。そんな気分は、ご自分でも充分に感じておられました。それで以前にも増して、焼肉店に足が向くことが増えました。週に1度は店に赴き、ご自身の目で客足が減っているのを確認していました。

 私がお世話する賃貸契約には3年毎に協議の上、賃料更新をすると契約書に印し、実際に協議の場を設けています。
 実はこの一文はバブルの好景気の時に、定期的に賃料を上げることを目的に盛り込まれたことが多く、それが今でも継続しています。この不況に、賃料の値上げ交渉などほとんどなく、契約にはあるものの、大家さんもテナントどちらも口火を切らずそのまま、ということが多く見られます。
 わざわざ会って、賃料を上げろ、下げろとややこしいことにならないだろうか不安に思い、両者ともなかなか言い出しにくいようです。
 この協議を、私は、私自身の、そして私の会社の方針として、私どもが両者にお声をかけ、その場を設定し、それぞれのご希望をお聞きし、整理するお手伝いをしています。

 私が間に入り、お2人の日程を調整して、その日が来ました。
 その場で大家さんが「今、この時期に値上げを要求するのは筋違い。むしろ、狂牛病問題が解決するまで、賃料を下げましょう」と提案されたのです。
 テナントから要望されてのことでなく、ご自分から言い出されたのです。毎週、店に足を運び、大家さんなりに考え抜いた提案でした。
 テナントは、この大家さんの協力のもと危機を乗り切り、やがて売上も回復しました。そこで、今度は、テナントから大家さんに「賃料を元に戻します」と提案がありました。
 風評騒ぎや規制による一時的な打撃は、経営者にとっては不運の嵐のようなもので、通り過ぎるまでいかに耐えられるかが生き残りの鍵となるのではないでしょうか。そんなとき、この大家さんのように提案ができるのは、「店舗をよく知る目」を持っているからこそ可能となったのです。
 さらに最も重要なのが、必要な時に手を取り合える良好な関係づくりです。
 目先の欲にとらわれることなく、また、テナントの危機に無力で目をつぶることなく、繁盛店にする努力をされたことが、長期で見れば成功する土地活用の判断をできた理由になっています。
3つの原則(3)繁盛店を作る、の意味は、ここに生きています。
 焼肉店だけでなく、どんな店舗であれ、マンションであれ、倉庫であれ、テナントをよく知ることは必要不可欠。成功する土地活用は、契約がゴールではありません。
 また、この、良好な貸し手、借り手の関係を保つお手伝いをするのが、仲介者の仕事であると、私は信じています。


…さて、次回は

- 子孫に土地を残す3つの原則 -
 3つの原則でチェック 土地活用成功と失敗の事例】

テナントの中途解約の決断。 そのとき大家さんは


について、お話します。

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