2007年3月6日火曜日

バブル崩壊後の悲惨な街、悲惨な土地オーナー

 バブル経済期に街は大きく変わりました。田畑はビルやマンション、店舗、駐車場にと次々に姿を変えて、かっての面影すらないところもあります。
 バブルの頃「持てる者」、「持たざる者」という言葉が大手をふってまかり通り、土地を持っている人達は大きなチャンスに恵まれているかのように、また土地を持っていない人はアンラッキーだと半ばあきらめの気持ちで暮らしていたように思います。
 なぜか理由もはっきりしないまま、土地の値段はどんどん上がっていきました。昔なら、売れにくいはずのあまり使い勝手の良くない土地さえも、かっての3倍、4倍の値段になり、ましてや活用しやすい価値の高い土地なら、天井が見えない想像を超えた値段になって行きました。「土地活用でご先祖の土地を守り利益もあげましょう」と不動産会社や建築会社の営業マンたちは毎日やっきになって土地オーナーのところへ訪ねてきたはずです。
 誰もこの好景気が急に崩れてしまうなどと考えもせず、中には土地を担保に入れて無理なローンを組み、マンションを建てたり、店舗に貸した人もいました。税理士や銀行員にも相談して「大丈夫ですよ」とお墨付きをもらって契約した人も多いことでしょう。
 そして、バブルが崩壊。土地の値段は下がる一方です。街を見渡せば賃貸マンションは空室が目立ち、ビルの店舗は撤退し、1階が店舗のマンションはシャッターは閉じたまま。駐車場にしたものの、たくさん空きがある。これなら建物を建てなくてよかったとほっとしている人も多いはずです。住んでいる人々にとって、便利さや快適さや楽しさとは無関係の悲惨な街になってしまいました。
 時代も変わりました。新しい価値観にともない、消費者は駅前の商店街から郊外のロードサイド店舗に流れています。家族連れは休日にはドライブがてら大型のロードサイド店舗に行くのがライフスタイルの主流になっています。人々はもう商店での対面販売よりもスーパーで買物をすることに慣れています。
 駅前の商店街は、お客さんより店員の方が多いくらいで閑古鳥が鳴いているという嘆きの声を耳にすることもあります。さまざまなアイデアでお客さんを呼ぼうと努力されているところもありますが、時代には勝てないようで、商店街を潰して大きな分譲マンションに建て替えたところも増えてきました。
 私は思います。かつて「持てる者」と囃し立てられた土地オーナーたちの中には、今つらい思いをしている人がいるのではないだろうか?好景気の「今」だけを信じて、無計画に無理をした人は、大きなツケが返ってきているのにちがいないのですから。そして、こんな時代が来るなどとは多くの人は予想もつかなかったのですから。
 土地活用は、会社経営と同じくらい厳しいものです。無理な土地活用をするなら、しない方がマシなのです。バブルの頃が異常であったとしても、今でさえ土地活用を気楽に考えて、営業マンの言うことを鵜呑みにしてしまう人がなんと多いことか。営業マンだけではありません。税理士、銀行、農協・・・・・・。本当に彼らの言葉をそのまま信じてよいのでしょうか?
 土地活用に興味をお持ちでしたら、不動産屋の社長になったつもりで勉強し、判断することをお勧めします。とは言っても、不動産や税金のことは複雑で少し勉強したくらいでは身につきません。
 では、何を勉強したらよいのでしょうか?それは業界のことを知り「失敗しない選択をすること」です。失敗する理由の70%くらいは、業界のしくみを知らないからだと私は考えています。
 このブログで、私は今まで誰も話さなかった業界のことをお話します。そして明らかな失敗を避け、成功する土地活用の選択を可能にするヒントをお教えしようと思います。

 それではまずは土地活用に失敗してしまうケースについてお話しましょう。


居抜き店舗のreTENPO
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