2011年4月14日木曜日

武田尾温泉

4月10日晴れ 桜で有名な武田尾にサイクリングに行きました。
いつもは、ロードバイクに乗る機会が多いのですが、今回はMTB。
















すっかりハイキングコースとして有名になった、武田尾のJRの廃線跡。
枕木やバラスト(砂利)がそのまま残っているので、MTBじゃないと無理です。
最近、ダート(未舗装道路)が少なくなったので、久しぶりのMTBでした。

天気も良く、武田尾温泉は最高です。





それでは、前回の続きをお話します。

【- 子孫に土地を残す3つの原則 -
百人以上の大家さんが実現した借金なしの土地活用、発見への道 】


●きっかけは、老夫妻の借金

 営業マンとして順調すぎたせいでしょうか。ある悩みの種は私の中で大きく育ち、体調を崩しとうとう入院するまでになりました。
 私が土地活用をお手伝いしたお客さまに、ある年配のご夫妻がいらっしゃいました。食品加工の工場をお持ちで、小さく堅いご商売をしておいででした。その利益から遊休地の固定資産税を払い続けるより、テナントからの家賃で払っていきたいとお考えになり、私が店舗の縁組みと店舗の建築をお手伝いしました。
 建物が竣工し、仲介契約も済み、これで私の仕事も終わりです。またひとつ、仕事をやり遂げたことに満足したと思います。それほどに私の中では何も特別な案件ではなかったのです。
 数年ほどして連絡がありました。私が仲介したテナントの業績が悪く契約満了前に出ていったと話され、次に入るテナントを探して欲しいという依頼でした。

 なんとかしてあげなくては、と思いました。

 お困りの理由は、その案件を手がけた私自身には、予測できました。借金の返済です。
 地主さんは、テナントが預けた建設協力金だけでなく、銀行から借金をして建築費用にあてていました。私が仲介したテナントは契約時に預けた建設協力金を全額放棄して途中で解約したので、罪悪感はなく、むしろ地主さんには、良いことをして出ていったと思っているでしょう。しかし、地主さんの方には、早急に次のテナントさんを探す必要があったのです。テナントが賃料を払っているうちは、そこから借金を払えばよく、まったく問題はありませんでしたが、出ていったとなれば、即、銀行への返済に困ります。それが現実に起こったのです。そして、その資金計画の提案をご夫妻にしたのは、私でした。
 この対応に、当時の上司の回答は建築会社として当然の内容でした。建物を解体し、新しいテナントを探し、建築協力金を出してもらうとともに、地主さんにも新たに銀行から借入をしてもらい、再び新しい店舗を建てていただく、というものでした。建築会社ですから、仲介だけを商いにしてはいません。
 更に借金を重ねるこの提案を、会社員の私は地主さんに説明しに行きました。
 老朽化もせず使える建物が目の前にあり、地主さんのご希望は、代わりに入っていただけるテナントさんのご紹介なのに、建築会社の営業マンの私では、その要望にはお応えできないのです。
 そんななか、ご主人が病気で他界されました。
 空いた店舗と借金と年配のご婦人が残されました。
「主人は無念な思いのまま、逝きましたよ」とご婦人が私におっしゃった言葉を今も憶えています。
 不動産業界や建築業界にどっぷり浸かり、海千山千の経験をしてきたのなら、こんなことはよくある話、と片付けられるかもしれません。偶然入った建築会社でいきなり負け知らずのトップ営業マンとして走ってきた私は、初めて思い悩みました。とうとう、体調を崩し入院しました。
 
 何が悪かったのか。

 私に何ができるのか。

 どうしたいのか。

 病床で考え、退職を決意しました。悪いのは借金です。バブルという時代が、地主が借金をしても賃料で返済できる保証となっていました。しかし、景気は明らかに下降状態。仮に好況でも、地主が借金せずにテナントが出す建設協力金だけで、建築する方が喜ばれるのではないのか。建築会社も適正な利益が確保できれば、店舗を建築したいというところもあるのではないだろうか。現実にできるかどうかわかりませんでしたが、それがみんながハッピーになれる方法だと私なりに結論しました。
 会社を辞めることには未練はありませんでした。
 多分、私には、業界や会社といったものに対する執着が少ないでしょう。不動産業界、建築業界の慣習にどっぷり浸かることができませんでした。エリートサラリーマンとして出世することも魅力に思えませんでした。
 言葉にするときれいごとに聞こえるかもしれませんが、「自分自身が気持ちよく仕事をしたい」「人に役立つ仕事をしたい」、それが病床で気づいた私がやりたいことです。
 自己資金は10万円。友人の熱帯魚屋さんの2階が事務所です。
 2003年、地主さんが借金しない土地活用を指導する会社を私は立ち上げました。


・・・さて次回は、

【- 子孫に土地を残す3つの原則 -
百人以上の大家さんが実現した借金なしの土地活用、発見への道 】



●起業、発見! 土地活用3つの原則


についてお話します。

居抜き店舗のreTENPO
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2011年4月11日月曜日

自転車通勤

寒い冬の間や、雨の日はパスしますが、基本的に春~秋は自転車通勤です。

宝塚の自宅から、池田の会社までは片道約15㎞で40分くらいです。
電車だと1時間くらいかかるので、自転車の方が早く着きます。
学生時代からサイクリングを始めて、一番役に立っていることは、この自転車通勤をしても全く疲れないことかもしれません。

ただ、自転車通勤をすると、お腹がすきすぎて、昼ご飯までもたないことが問題です。



















それでは、前回の続きをお話します。



【- 子孫に土地を残す3つの原則 -
百人以上の大家さんが実現した借金なしの土地活用、発見への道 】


負け知らずの営業マンだった

 気がつけば、土地活用のコンサルタントを仕事にして15年がたちます。
 まったく縁のなかった建築や不動産業に関わったのは、偶然、入社した会社が建設会社だったからです。しかも配属されたのが、土地活用をお考えの地主さんに、多店舗展開をご希望のテナントさんをご紹介し、不動産仲介とともに店舗の建築もさせていただくというめずらしい部署でした。
 思うところがあり2003年に独立、起業しました。今も地主さんとテナントさんの縁組みのお仕事をさせていただいております。
 15年間、ひとつの仕事に取り組んできましたが、その出会いは、まったくの偶然でした。私の生き方は、いつも偶然の積み重ねで導かれてきたようなもので、「社長になりたい」、「この業界で成功したい」、といった欲はあまりない方かもしれません。それよりも仕組みづくりに興味があり「こうすればもっと良くなる」「ここを改善したい」といった方に目が向くようです。
 もともと幼稚園の先生になりたいと教育大学に入学し、卒業後、憧れの職業には就けなかったので、何となく就職活動をして社会人なりました。しばらくして、どうせ会社員をするのなら大きな会社がいいな、と思い、再び就職活動をはじめました。応募したいくつかの会社の中で、いちばん早く面接の連絡をしてきたのが、起業まで勤めていた建築会社です。
 コンビニエンス・ストアにファーストフード店、ファミリーレストランに紳士服店、眼鏡チェーン、ドラッグストアなど、一目でそれとわかる建物で積極的に多店舗展開している企業があります。たくさん店舗を出すのに土地を購入していては費用がかさむので、建築協力金を先に地主さんに払うことで、その会社の仕様の建物を建ててもらい、賃貸契約をします。望みの建物を建てることができ、賃料は経費にすることができるところが利点です。
 一方、地主さんは、建設費を全額自分で用意しなくても、建設協力金で建物を建てることができ、賃貸住宅のように戸数分が出たり入ったりというような管理でなく、賃貸相手はひとつ、しかも通常、契約は15年から20年と長いため、誤差の小さな資金計画を立てられるところが利点です。
 さて、私が勤めていたのは建築会社ですから、建物を建てさせていただくことが、当然、望むべき仕事です。同時に不動産賃貸業務もお手伝いしていました。仲介料は賃料の1カ月分までと宅建業法で決まっています。仮に月100万の賃料なら同額の手数料でしかありません。手間のかかるものですが、建築会社なので、建物を作らせていただくサービスのひとつと考えられていました。
 時代もよかったのですね。バブルで景気は上向き。畑が更地となり店舗が建ち、変わり行く街並を見ながら、街づくりに貢献し、人様の役にたっているのだと実感できました。
 不動産業界も建築業界もまったくの未経験の私は、中途入社にも関わらず、営業マンとしてはトップの成績を収めることができました。入社1年目で受注高11億円を計上。それも苦労して地べたを張ってたたき出した数字ではなく、確かに営業活動には一生懸命に取り組みましたが、ハッピーな毎日でした。
 テナントさん、地主さん、勤め先である建築会社がそれぞれ何を望み、どうしたいかを私は知っており、それを実現することが私の仕事だったのです。

 テナントさんは出店したいエリアがあり、希望に叶う土地をお探しでした。
 地主さんは、名の知れたしっかりした企業に、貸したいと考えていました。
 勤め先は、建物を建築することで売り上げを伸ばすのが目的です。
 そしていちばん大切なことが、それを実行したら、感謝されるばかりで、誰ひとり損をしないということでした。時代がそれを可能としていました。
 地主さんを訪問して、話題になるのは「どんなテナントか」で「いくら収益があがるか」という点でした。建築会社の会社員でしたが、どんな仕様の建築物か説明しても、地主さんの関心はどうしても収益の仕組みに向いてしまいます。当時の私は、建築を語ることのない建築会社の営業マンでした。
 当時の賃貸借契約書には賃料改定の協議の項目に、「賃料の額は、本物件の引渡し日の月から満3カ年据え置き、4年目に前月の賃料を基礎額として景気の上昇等を考慮の上、協議するものとし・・・」とありました。好景気でどんどん賃料相場が上がるので、賃料の見直しをしようと言うものです。現在は「景気の上昇等を考慮の上」との文言はもちろんありません。
 偶然、転職した先の会社はみなさんに喜んでもらえる商品を持っており、私は苦もなく売りに売って、トップ営業マンとして同期の中でいち早く出世。ところが負け知らずの営業マンは、ある事件で立ち止まります。



・・・さて次回は、


【- 子孫に土地を残す3つの原則 -
百人以上の大家さんが実現した借金なしの土地活用、発見への道 】


 
きっかけは、老夫妻の借金


についてお話します。


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