2011年7月11日月曜日

六甲枝垂れ

梅雨明け、最初の日曜日。
六甲山頂に、新しくできた六甲枝垂れなる展望台に行きました。



逆瀬川から自転車で登ったのですが、激暑。
山頂に登った時には、フラフラ。
展望台どころではありませんでした。



それでは、前回の続きをお話します。

- 子孫に土地を残す3つの原則 -
 想像できますか? 3年後、5年後、10年後のあなた 】

銀行、不動産屋、建設会社、それぞれの得手不得手

 仕事はそれができる人に望みましょう。

 取引のある銀行の営業マンに、将来の金利変動のリスクについて聞くことは、良いことです。しかし、彼らにマンションの空室リスクについて聞けば、なんとか調べ教えてはくれますが、伝聞や参考意見という但し書きがつくことをお忘れなく。

 近所の不動産屋に、マンションの賃料相場を聞くことは良いことです。一緒に空室率について聞くこともお忘れなく。人気のある間取りプランや、設備仕様について聞くことも有効でしょう。しかし、彼らにマンション経営の利回りについて聞けば、なにかしらアドバイスはしてくれるでしょうがデータに基づいた分析ではなく、世間話や常識程度の話であることをお忘れなく。

 では、建築会社には何を聞くべきでしょうか。
 本来は建築費や設備仕様、プランについてのはずです。それが彼らの専門なのですから。
 建築会社やハウスメーカーの営業マンとどんな話をしていますか。損益計算試算表(キャッシュフロー)を目の前に、つまりどれだけ収益があるか、という話ばかりではありませんか。
 私もよく地主さんから
「上場企業の良く名の知られたテナントさんがいいです。賃料も高い方がいいです」とご希望を承ります。私は土地活用コンサルタントとして、テナントの誘致も賃料の設定の交渉もしています。地主さんからのこれらの要望に応えることのできる仕組みも能力もありますし、なによりそれが仕事なので当然です。
 更に申し上げれば、成功する土地活用の秘訣は、テナントの知名度の高さと賃料ではないのです、とコンサルタントとして説明と指導をしています。

 もちろん、建築会社勤務時代にも、同じことを地主さんから言われていました。
 つまり「良いテナント、高い賃料」は地主さんの偽らざる素直な希望なのです。
 私の会社員時代は、多店舗展開をしている企業にいっせいに土地情報を流し、もっとも高い賃料で手を上げた企業に出店させるという仕組みをとっていました。高い賃料を出すのはテナントの力です。その土地に入居できるのも、テナントがいくらの賃料で手を上げられるかにかかっており、実は地主さんの要望に応えることは、建築会社のいち営業マンにはできないのです。
 それでは本業の建設費や設備・仕様、プランについて質問されたかと言うと、ほとんど経験がありませんでした。やはり「で、いくらもうかるのか」という収支の話を地主さんは建築会社の営業マンである私にお聞きになっていました。
 
 お金に関することを税理士や公認会計士に聞くのは正解です。所得税対策に会社設立をするなど、専門知識を活かしたアドバイスは有効です。
 損益計算試算表(キャッシュフロー)を読み解く手伝いをしてもらうのも良いでしょう。ただし、その前提となる、金利リスクや空室リスクは銀行マンや不動産屋さんに聞いたアドバイスを活かすことをお忘れなく。超高金利時代では収支はどうなるのか。何%の金利になると、持ち出しになるのかなど、確かめると良いでしょう。これは空室リスクに関しても同様です。時に維持管理費や修繕費用がなどが計上されていない試算表もあるので、なるべく複数の目で確かめることは有効です。
 また、損益計算試算表(キャッシュフロー)に試算されていない他の収入を加え、より現実に近い所得税を算出することも良いでしょう。
 家賃保証システムなど新しい提案も増えています。仕組みの説明を受けるだけでなく、実際に導入している方に意見を聞いたり、報道記事などを調べる等、提案する側の意見だけでなく広い視野から「実際には、どうだろうか」と確かめてみることは重要です。

 ひとつひとつの事柄を、あなたを支えてくれる専門家たちの知恵を活かしながら確かめる姿勢は、手堅い地主さん、手強い地主さんだと相手に伝えます。まだまだ「囲い込んでハンコ押させる」営業スタイルが横行しています。
 最後に注意したいのは、業者間の紹介による報酬のある場合です。この場合、誰も地主さんに耳の痛いことを言いません。人と人の縁は安心材料ですが、思わぬ落とし穴になることもあります。
 いずれにしても最後の決断は、地主さん、あなたの責任です。部分毎の検証は専門家に頼めても、経営決断はあなたの仕事です。この責任を人任せににしないことが「こんなはずじゃなかった」と後悔しないコツです。


・・・さて次回は、

【  - 子孫に土地を残す3つの原則 -
 想像できますか? 3年後、5年後、10年後のあなた 

相手に専門以上の責任を望むと失敗する


について、お話します。


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