今年のお盆は、全国各地で大雨でした。
にもかかわらず、私の夏休みはいつものようにサイクリング。
今回は、フェリーで大分まで移動し、そこから阿蘇への往復です。
ずっと雨と霧でしたが、「ラピュタの道」に着いたときだけ、雨が止みました。
晴れ男の本領発揮です。
それでは、前回の続きをお話しします。
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【- 子孫に土地を残す3つの原則 -
新たな土地活用は、あなたが創業社長になることなのです。】
私は起業するまでサラリーマンでした。
今は、小さいながら一国一城の主、自分で作った会社なので創業社長です。
私は、土地活用コンサルタントという仕事柄、多くの地主さんとお会いします。すでになにか土地活用をされている方や「これからなにかはじめたい」、「なにか対策しなくては」と考えておいでの方々です。
土地活用は、買い物ではありません。事業です。
20戸程度の賃貸マンションでも、その建設費はおよそ2億円。しかも一般的に、その建築資金は銀行などから融資を受けた借金です。アパートや賃貸マンンションの経営は、億単位の先行投資をして、長期で回収するビジネスです。
私は30代半ばに、手持ちの資金10万円で今の会社をスタートしました。
会社員を辞めたときに戻り、「さあ、2億円の借金をしてビジネスをはじめなさい」と言われたら、しかもそれが、自分の知らない分野だとしたら、随分、思い悩むことでしょう。寝ずに考えたことだと思います。
「勝算はあるだろうか」
「果たして自分はやりきれるだろうか」
「借金が返せなければ、一家離散もありえるだろう。妻や子どもへの責任はどうしよう」
いろいろなケースを考え、リスクを最小にする方法を探ることでしょう。
創業社長として数年、経営に取り組んでいると、借金の重みはたいへん良くわかります。新たな土地活用プランをはじめるということは、新しい大きな事業を立ち上げ、自分が経営者、しかも創業者になることだと、私は考えています。
多くの地主さんと接して感じるのは、新しく事業を立ち上げるという自覚がないことです。むしろ、ちょっと大きな買い物をする、というような感覚のように思われます。建築会社から、自動的に借金返済ができ利益を運ぶ建築物を買ったのだ、と思われている地主さんも少なくありません。
本当にそうでしょうか。
竣工後、建築会社に「入居者が思うように集まらない」と文句を言う大家さんがいます。建築会社は、雨漏りなど建物の補修はしてくれますが、事業計画書通りの出入金を保証してはくれません。
「だまされた」
「こんなはずではなかった」
借金までして買ったのは単なる建築物ではなく、確実に収益をもたらす仕組みだと思っていると、こんな気持ちになります。
今の時代、何もしなければ、不動産を減らすことなく相続させることは、難しいことです。だからこそ、地主のみなさんが、土地活用を考えます。相続の対策のために借金してアパートや賃貸マンションの経営をはじめる、という方法は、まわりに例が多く、挑戦するのに垣根が低そうに見えます。
「他所もやっているから大丈夫」
「銀行が言うから大丈夫」
「上場企業の建築会社が言うから大丈夫」
「会計士も言うから大丈夫」
大丈夫ではありません。他人任せにすると、土地活用は、成功しません。
土地活用コンサルタントの私が得意分野としているのは、多店舗展開をする企業と地主さんを賃貸契約で縁組みする仕事です。同じ土地活用でもアパートや賃貸マンションの経営と比べると、契約相手も決まっており、たいていは15年、20年という長期にわたる契約なので、将来の不確定要素が少ないのが特徴です。土地活用は長期の事業です。不確実な時代に少しでも確実性を高めるのにアパートや賃貸マンションの経営より、店舗の方が少しは有利でしょう。
「では、賃貸店舗をすればいいのだな」
そう思いませんでしたか。それではダメです。
地主さんには、もっと勉強していただいて、自分で考え決めて欲しいと私は思います。いとも簡単に業者の言うことを聞き、何千万から億単位の投資(借金)を決めてしまわれる地主さんに、私は、「それではだめですよ」と言いたいのです。
15年間、不動産と建築業界で仕事をしていると、「なぜ、こんな仕組みになっているのだろうか」「この習慣がまかり通るのはなぜだろう」と不思議に思うことが多々あります。業界でコンサルタントをしている私がそう思うのですから、地主さんにとってわかりづらいことは当然です。
私は地主さんの土地活用をお手伝いするうちに、地主さんの権利を守るために3つの原則をというものを見つけました。私の会社のメンバーは、この3つの原則を実践することで土地活用コンサルタントと名乗っていると言ってもいいでしょう。
本書では、この原則を公開するとともに、業界の仕組みについても触れています。駐車場、倉庫、賃貸住宅、社宅、寮、賃貸店舗を問わず、すべての土地活用を考えるとき、その基本になるものだと考えるからです。
「業者が持ってくる提案が、なんだかしっくりこなかった」
「どうしても最後の結論が出せなくて、決めかねていた」
そう思う地主さんは、その理由を本書で見つけていただけることと思います。
地主さん自身が納得して土地活用を始めていただく、そのために業界はもっともっと情報を公開し、消費者(地主さん)を守るべき姿勢を示すべきだと、私は考えています。
本書がその一助となり、土地活用を思案中のみなさんに、考え方のひとつの道標となることができれば幸いです。
・・・では次回は、
【- 子孫に土地を残す3つの原則 -
百人以上の大家さんが実現した借金なしの土地活用、発見への道 】
● 負け知らずの営業マンだった
についてお話します。
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