2015年11月20日金曜日

収益物件バブル!?

 
  従来、当社にテナント付けを依頼されるのは、土地を所有されている地主様や空き店舗を所有されている家主様がほとんどでした。いわゆる、「土地活用」の案件です。
 ところが、数年前から状況が変わってきました。
「今度の物件を購入しようと思っているけど、テナント付けをしてもらえませんか?」
 しかも、収益物件の投資利回りが、数年前は10%から徐々に下がり、今では5%台で取引されています。
 これはテナントの賃料が下がっているからではありません。土地の価格が上がっているのです。正確には、“ロードサイド店舗の収益物件用の土地”価格が上がっているということになります。
 
 
それでは、前回の続きをお話します。
 
【- 子孫に土地を残す3つの原則 -
 3つの原則で48.3%の建築投資利回り】
 
●3つの原則のおさらい

 しっかりしてください。
 地主さんが検討中の提案書を見て唖然とすることが、たくさんあります。
 この書類を作った営業マンは、悪意からか、はたまた無知だからか。どちらにしても組むべき相手でないことは明らかな例が、たくさんあります。
 その代表格が、店舗付き賃貸マンションのキャッシュフローです。空室率100%、金利は固定で2%。それが30年続く前提条件で計算された収益をいったい誰が信じることができるでしょうか。これほどひどいものでなくても、悪意か無知かと疑いたくなる数字を目にするのは毎回のことです。
 もっと言えば、建築会社が「土地活用で収益を上げたいのなら、銀行かお金を借りて建物を建てなければ話は、はじまりません」という「まず借金してあたり前」の姿勢に憤りを感じます。
 私は建築会社勤務時代、借金を残し無念だと言葉を残し逝かれたお客様を知っています。それで借金をしない土地活用はできないかと考え起業しました。独立して最初は時間がたっぷりありましたから、地主さんに「どんな土地活用がいいですか」とお聞きしてまわっていました。みなさん「借金しない土地活用」とお答えになりました。
 土地活用は投資とリターン。だから借金を。という業者の話には嘘があります。すでに土地という投資をしているのだから、この資源を活かした活用プランがあり、必要なら借金という投資を、という話ならまだ聞く耳を持つものの、最初から「借金で建設費」では、どこに根拠があるのかと疑いたくなるのは当然です。
 その会社がいちばん得意で利益の上がる商品が提案されていることもあるのです。

 私が考えた土地活用の三原則です。

(1)借金をしない。
(2)責任を分け合う。
(3)繁盛店にする。

  結果としての借金ならまだしも、「まず借金ありき」には疑問を持ってください。
「借金はしない」と業者に明言することで、相手はきちんと根拠を示すところからはじめさせます。
 借金はリスクです。仮にすべてが思い通りうまくいく場合の仮定の計算だけでなく、こんな最悪なことあって欲しくないけれど、どこが限界を知るために計算してみよう。最低、このアプローチが必要です。賃貸マンションなら、空室が何戸、何カ月あったら、借金が返せなくなるのか、その限界を知ることは重要です。その前に、改装費や敷金の返還、所得税の計算など、試算の全体に穴がないことを確かめることをお忘れなく。
 賃貸マンションでも、会社の寮として一括借上げ契約を結ぶことは、賃料の確保となります。建築協力金方式で賃貸店舗を誘致すれば、交渉次第で借金なしの土地活用が可能です。
 「借金はしない」をスタート地点にすることが何より重要です。

 ペナルティは、長期にわたる関係を保証するお互いの約束です。例えば15年間の一括借上げの契約も、ペナルティがなければいつでも出ていけます。実際には15年契約の意味はありませんね。地主側も15年間あなたに貸しますよ。もし中途で事情があって解約する場合は、このようにします。と双方、契約書で確認しあうことが大事です。15年契約、実体はいつでも辞め放題では、契約の意味がありません。
 貸し手だけでなく、提案業者にも、収支の提案の根拠など、わかるまで説明を求めましょう。自分だけ傷を負わない場所に立ち、好きなことを言うような姿勢では、ビジネスパートナーとしてふさわしくないでしょう。責任ある発言はビジネスの基本です。

 地主さんにも辛口の意見をします。月額賃料や書面上の収益金額にこだわることに意味はありません。「その土地に何ができれば、みなさんに喜んでもらえるのか」。こんな一見遠回りに思える考えが成功する土地活用には、重要なのです。便利になったと喜んでもらえる駐車場。入居待ちのあるマンション。繁盛する店舗。そのことこそ安定した賃料収入をもたらします。
 その土地の個性をいちばん良く知っているのは地主さんです。そして土地活用の経営の全責任も地主さんにあります。成功の鍵は、みんな地主さんが持っているのです。
 どうぞ、あなたを支えてくれる専門家たちを上手に使ってください。
 
…さて、次回は

【- 子孫に土地を残す3つの原則 -
 3つの原則で48.3%の建築投資利回り】

●誰に頼んだら良いのか?
 
について、お話します。
 
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